小学生向け塾コラム

国語が苦手な小学生の子向けの学習方法

小学生の塾では、5科目すべての授業が設けられているところもあれば、国語と算数だけというところも少なくありません。それほど重要視されている「国語」という科目。国語が苦手という子どもの国語力をアップさせるためには、どのような勉強をすれば良いのでしょうか。国語力を上げることのメリットとともにご紹介します。

1. 国語力を上げる3つのメリット

小学生の科目のなかでも重要視される国語。国語力をつければどのようなメリットがあるのでしょうか。

1-1. 相手の気持ちがわかる優しい子どもに

国語力が日常の会話にも大きく影響するというのは、容易に想像できるのではないでしょうか。国語力があれば、相手が話した言葉の内容だけでなく、その言葉の奥にある相手の気持ちを感じ取ることができます。寂しそう、嬉しそう、嫌がっているなど、相手のさまざまな感情をキャッチできる優しい子どもに育てるためには、国語力が役立ちます。

1-2. 自分の気持ちを上手に伝えることができる

国語力があれば、相手の気持ちが察知できるだけでなく、自分の気持ちに近い言葉を選んで、より忠実に自分の気持ちを相手に伝えることができます。最近では、大学入試などでも思考力を問う記述問題が登場することもあり、自分の気持ちを文章にすることの重要性が謳われています。

1-3. 国語以外の教科の成績アップにつながる

例えば、一見国語とは関係がないように思われがちな理数系ですが、実は国語力がなければミスが起きやすいというのをご存じでしょうか。算数の文章問題は難易度が上がるにつれ、文章の表現も難しくなります。文章を理解し、イメージできなければ解きづらい問題も多く、算数で国語力が試されるといっても過言ではありません。

2. 国語力は2つにわかれる

小学校のテストで国語の成績が上がらない、そんなときには国語のテストの仕組みをチェックしてみましょう。国語のテストに出題される問題は、大きく2つにわかれます。ひとつは覚えて解く問題、もうひとつは考えて解く問題です。まずは、子どもの答案を見つめてどちらの問題でつまずいているのか把握しましょう。

2-1. 覚えて解く問題

覚えて解く問題は、漢字や文法、ことわざなどが当てはまります。漢字は特に日々の練習の繰り返しが重要なポイントです。文法やことわざも、知っていなければ解けない問題なので、しっかりと知識を増やすことが重要です。

2-2. 考えて解く問題

国語の成績が上がらないという場合、考えて解く問題が苦手という子どもが少なくありません。考えて解く問題は、日頃の練習により上達が可能です。文章の意図を読み取ることは、日常生活においてのコミュニケーション能力としても問われる部分なので、小学生の間に身に付けておきたいところです。

3. 苦手な国語の勉強法

具体的な勉強方法をチェックしてみましょう。「覚えて解く問題」と「考えて解く問題」、それぞれに分けて説明します。

3-1. 覚えて解く問題

漢字が苦手という子どもの場合、何度も書くことが面倒だと感じることが多いでしょう。しかし、漢字は何度も書いて覚えることが一番の勉強の近道です。漢字ドリルを行うときには、ひとつ目の漢字からすべてを練習してしまいがちですが、すでに知っている漢字や、間違えたことがない漢字は飛ばしてしまってもOKです。苦手なもの、間違えたことがあるものを重点的に練習すると時短になります。

漢字は読み書きが中心になりがちですが、漢字の持つ意味を教えてあげると、熟語も覚えやすくなります。たとえば「減」は減るという意味があることがわかれば、「減速」や「減量」といった熟語も理解しやすいでしょう。

文法やことわざは、ゲームにして覚えてみましょう。紙を小さく切り、それぞれの紙に「いつ」「誰が」「どこで」「だれと」「何をした」を書き込みます。複数人で行い、組み合わせを変えて全く異なる文章になるのを楽しむゲームです。文法が理解しやすくなりおすすめです。ことわざはかるたにして定期的に遊ぶようにすると、自然と覚えることができますよ。

3-2. 考えて解く問題

考えて解く問題の場合、文章を整理できていないことが間違いやすさや、国語が苦手と感じてしまう1番の理由です。国語が苦手という場合には、本をたくさん読むと良いといわれることが多くありますが、本を読むだけで国語の成績は上がるというものではありません。

子どもが文章を読んだあとに、どんなお話だったのか説明してもらいましょう。はじめは、起承転結の起の部分だけ、など短い区切りで行い、最終的には1つのお話を丸々説明できるようになることを目指します。

子どもの話から、「主人公はどう感じたの?」や、「それについて○○ちゃんはどう思うの?」などと聞きながら、子どもが文章を整理しやすいようにヒントを与えながら進めるのもおすすめです。

どうしても本が苦手という場合には、漫画のような子どもが喜ぶものからスタートしてもかまいません。文章を要約できるようになると、読解力が自然と向上し、考えて解く問題が得意になりますよ。

4. 日常生活が国語力アップを助ける

国語は日々の生活の中で、いつでもその力を鍛えることができる珍しい科目です。キーワードになるのは「会話」です。子どもと会話するときに、わざと少し難しい言葉を使って意味を教えてあげたり、ことわざを使ってたとえ話をしてみたりすると、表現力も磨くことができます。子どもが「学校でこんなことがあったんだ」と説明したら、「それで○○くんは、どう思ったの?」と気持ちを言葉にできるように促してみましょう。

仕事やその他の用事で、なかなかじっくりと会話する時間が取れないという場合には、親子で交換日記をするのもおすすめです。交換日記をするときは、お互いに相手の日記に感想や質問を書き込むようにし、相手の反応を見る楽しさや、読んでもらっているという心の充実感を与えることが長続きのポイントです。

5. まとめ

国語力をつけることは成績アップだけでなく、コミュニケーション能力を向上させ、円滑な人間関係を築くことにも役立ちます。国語が苦手という場合には、本を読むことが取り上げられがちですが、読むだけで国語の成績が上がるわけではありません。読んで理解できる力を会話で身に付け、無理なく苦手な国語の克服をサポートしてあげたいですね。

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