小学生向け塾コラム

算数が苦手な小学生の子向けの学習方法

学校での勉強や受験勉強だけでなく、日常生活を送る上でも必要不可欠な教科のひとつが「算数」です。他の科目においても、算数の知識は欠くことができません。そんな理由から、算数が苦手というお子さんには、早い段階でどうにかしてあげたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな小学生の苦手を解決するために、お勧めのサポート方法をご紹介しています。ひとつのヒントとして参考にしていただければ幸いです。

1. 算数に必要なのは「覚えること」と「考えること」

算数の問題を解くためには、2つの要素が必要不可欠です。それは、「覚えること」と「自分の頭で考えること」です。公式や定義といった知識は、暗記しないことには始まりません。しかし、そうした知識はただ暗記しようとしても記憶には定着しにくいものです。自分のものとして適切に使いこなせるようになるには、なぜそうした公式になるのかという成り立ちをひも解いて、納得・理解することが有効です。そうすることで、公式の意味が理解でき、適切に使えるようになってくるのです。公式は覚えればすぐに使える便利なアイテムですが、焦らずに一度立ち止まって時間をかけて理解する時間を設けてみましょう。

一方で、その公式や定義をどのように組み合わせて使うべきかは、自分自身で考えなければいけません。ごく基本的な問題の場合は、一般的な解法をある程度繰り返し経験することでパターンを暗記できます。しかし、応用問題についてはどのような道筋で解を導くべきか、“ひらめく力”が必要です。算数が苦手なお子さんの中は、このひらめきの能力が不足しているために躓いている子も多いのです。算数において欠かすことのできない、この「自分の頭で考える」ひらめきの能力を伸ばしていくのは、そう容易ではありません。しかしながら、上手に伸ばすことができれば、必ず算数が好きになるはずです。

2. そもそも算数に苦手意識を持っている子には

算数に苦手意識を持っているお子さんには、解けたという喜びが必要です。そのためには、基礎を徹底的にやり直すのが効果的です。算数が苦手な子の中には、単純な計算が苦手という子が多くいます。ケアレスミスで不正解を繰り返すと、そのたびにどんどん自信がなくなっていきます。そうしてだんだんと算数自体に苦手意識を持ってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。

算数はたった一か所計算を間違えただけで、答えが違ってしまいます。また、基本的な計算で躓く子は、その先にある暗算や小数点のある計算、分数の計算でも躓きやすくなります。そうならないためにすべての算数の基礎として、とにかく基本的な計算を繰り返し解きましょう。この段階では量をこなすことが大切です。量をこなすことで計算のパターンに慣れることができ、達成感を積み重ねることができます。この小さな「解けた!」という喜びを積み重ねることが、算数に対する苦手意識を溶かし、学ぶ意欲につながるのです。

基本的な計算に慣れてきたら、時間を測りながらタイムアタックをするといったゲーム性を取り入れるのもお薦めです。基本的な計算に慣れてきたら、次は学校でやっているレベルのものより一段階下げたレベルの問題を反復練習し、徐々に大きな達成感をと自信をつけていきましょう。

3. 算数に興味が持てない子には

算数に興味が持てないと、学ぶ意欲が沸いてきません。そうしたお子さんには、日々の暮らしの中で工夫をしてみましょう。普段の生活や遊びの中にも算数に必要な力を育てる要素が溢れています。

例えば、ブロック遊びでは、図形問題を解くのに必要な空間認識力を高めることができます。見えない部分の形を想像することや、見本通りに作るにはどうしたらいいのか、自分の作りたい形にはどんな形のパーツが必要なのかを考えるのも、算数に役立つ力につながります。他にも、積み木遊びや折り紙、パズルやアクセサリー作りなども同様に有効といえます。子どもがこうした遊びが楽しめるように、周囲は積極的なやる気を引き出すような声かけや手助けをしてみましょう。遊びを通して、知らず知らずのうちに算数に必要な力が備わってくるはずです。

日頃から「おやつが全部で6個あるんだけど、家族3人で分けるなら一人何個ずつ?」「このリンゴを半分の半分に切ると1/4だね」など、数字に触れる機会をたくさん作るのも効果的です。他にも、時間や速さを学ぶ段階なら「いつもは学校に行くまで歩いて10分かかるけど、倍の速さで走って行ったら何分で着くかな?」、集合を学ぶ段階なら「このブロックを同じ形や同じ色ごとに分けて片付けようか」といった質問も良いでしょう。この時のテクニックとして、答えがわからないふりをして質問をするのがおすすめです。子どもの「助けてあげたい」という厚意が、自分なりに精一杯考えることに繋がります。忙しく生活する中でこうした会話を意識して作り出すのは大変でしょうが、根気よく算数に触れる機会を作っていきましょう。

4. 読解力が不足している子には

算数が苦手というお子さんの中には、問題文で問われている内容を正確に把握することに躓いている子もいます。問題文のような長い文章を正しく理解して意図を汲むには、日常的に文章に触れることが大切です。文章に触れるといっても、何も本や新聞でなくても構いません。コミックでもゲームの攻略本でも、お子さん自身が興味を持ち、読むことが苦にならないようなものを選びましょう。長めの文章に繰り返し触れることで読む力がつき、ストーリーをきちんと理解できるようになります。

一方で、問題文で問われていることがわかっていても、答を導くためにどういう道筋を立てるべきかという段階で躓く子もいます。算数を解くためには、問題文から指定された条件を拾い集めて、適切な公式を選び取り、解く順番を組み立てることが必要です。しかし、読解力を培った子は、同時に物事を順序よく論理立てて考える力も付いているはずです。算数には国語力が必要といわれることが多いように、まずは読解力を伸ばすことに注力しましょう。

5.まとめ

今回は算数が苦手なお子さんに対して、どのようなサポート方法があるのかについてご紹介しました。一見遠回りに思える方法ばかりかもしれませんが、算数が楽しいと感じることさえできれば、お子さんは自ら学習するようになります。そうした上昇気流にうまく誘導してあげられるよう、小学生が喜びそうな話題を使ってさりげなく、根気よくサポートしていきましょう。

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